あなたの街は?水道代が高い市町村ランキングTOP20!料金値上げの本当の理由と、今すぐできる節約術を徹底解説
「先月の水道代、また上がってる…」
毎月届く検針票を見て、ため息をついていませんか?電気代やガス代に続き、私たちの生活に不可欠な「水」の価格も、全国的に上昇傾向にあります。食費や教育費など、あらゆるものが値上がりする中で、水道代の負担増は家計に重くのしかかります。
しかし、あなたが感じている「うちの街、水道代が高すぎない?」という疑問は、もしかしたら気のせいではないかもしれません。実は、水道料金はあなたが住んでいる市町村によって、驚くほど大きな差があるのです。最も安い自治体と最も高い自治体とでは、その差は実に最大8倍以上にもなります。
この記事では、2025年の最新データに基づき、全国の「水道代が高い市町村ランキング」を公開するとともに、なぜこれほどの地域差が生まれ、値上げが続くのか、その深刻な背景を徹底解説します。特に、日本の水道事業が直面する「水道管の老朽化」という待ったなしの課題は、2024年の能登半島地震でも浮き彫りになった、私たち全員の生活に関わる大問題です。
この記事を最後まで読めば、あなたは料金のカラクリを理解し、今日からすぐに実践できる具体的な節約術を身につけ、賢く家計を守るための行動を起こせるようになっているはずです。

第1章:【衝撃ランキング】2025年版・全国「水道代が高い市町村」TOP20
それでは、早速ですが最新のデータ(※株式会社UPDATERによる2024年の調査等を参考に2025年版として作成)に基づいた、水道料金(家庭用・月20m³使用)が高い市町村のランキングを見ていきましょう。あなたの街が入っているか、ぜひ確認してみてください。
順位 | 自治体名 | 水道料金(月額・税込) | 備考 |
---|---|---|---|
1位 | 北海道夕張市 | 6,841円 | 財政再建の影響が大きい |
2位 | 青森県深浦町 | 6,600円 | 人口密度が低く、施設維持コストが高い |
3位 | 北海道羅臼町 | 6,336円 | 水源が遠いなどの地理的要因 |
4位 | 埼玉県寄居町 | 6,204円 | 独自の水道事業を運営 |
5位 | 徳島県三好市 | 6,050円 | 山間部で管路の維持管理にコスト |
6位 | 北海道留萌市 | 5,973円 | |
7位 | 群馬県長野原町 | 5,940円 | 八ッ場ダム関連の背景 |
8位 | 宮城県女川町 | 5,830円 | 震災復興によるインフラ再整備 |
9位 | 青森県今別町 | 5,808円 | |
10位 | 北海道江差町 | 5,720円 | |
11位 | 千葉県勝浦市 | 5,687円 | |
12位 | 北海道羽幌町 | 5,632円 | |
13位 | 北海道松前町 | 5,610円 | |
14位 | 秋田県男鹿市 | 5,577円 | |
15位 | 北海道奥尻町 | 5,544円 | 離島という地理的要因 |
16位 | 北海道室蘭市 | 5,533円 | |
17位 | 北海道芦別市 | 5,500円 | |
18位 | 北海道上ノ国町 | 5,478円 | |
19位 | 北海道函館市 | 5,467円 | |
20位 | 北海道福島町 | 5,456円 |
※下水道料金は含みません。料金は改定される場合があります。
ランキング上位には北海道や東北地方の自治体が多く見られます。一方で、最も安いとされる兵庫県赤穂市では、同じ20m³を使用しても料金はわずか853円。実に8倍以上の価格差があるのです。なぜ、これほどの違いが生まれるのでしょうか?
第2章:なぜ水道代は値上がりし、地域で8倍も違うのか?4つの深刻な理由
水道料金の差と値上げの背景には、各自治体が抱える根深い問題があります。
理由1:【最大要因】水道管の老朽化と更新費用
日本の水道管の多くは、高度経済成長期に集中的に整備されました。その法定耐用年数は40年。現在、全国の水道管の約20%以上がこの耐用年数を超えており、まさに更新時期のピークを迎えています。しかし、更新には莫大な費用がかかり、その費用を水道料金に転嫁せざるを得ない自治体が増えているのです。
理由2:人口減少による一人あたりの負担増
水道事業は、浄水場の維持や水道管のメンテナンスなど、巨額の固定費がかかる「装置産業」です。人口が多い都市では、この固定費を多くの住民で分担できますが、過疎化が進む地域では、少ない住民で高額な固定費を支えなければならないため、一人あたりの料金がどうしても高くなってしまいます。ランキング上位に人口の少ない町が多いのは、このためです。
理由3:水源の状況と地理的条件
豊かな河川に恵まれ、取水が容易な地域はコストを抑えられますが、遠くのダムから水を引いていたり、水質が悪く高度な浄水処理が必要だったりする地域は、その分コストがかさみます。山間部や離島など、広範囲に水道管を張り巡らせなければならない地域も、維持管理費が高くなる傾向にあります。
理由4:気候変動による渇水・豪雨リスク
近年の気候変動は、水道事業にも大きな影響を与えています。夏の猛暑による渇水(水不足)は、ダムの貯水率を下げ、安定供給を脅かします。一方で、線状降水帯による記録的な豪雨は、浄水場に土砂が流入し、断水を引き起こす原因となります。こうした自然災害への対策費用も、将来的に水道料金に影響を与える可能性があります。
第3章:【能登半島地震の教訓】水道インフラの老朽化は、もはや他人事ではない
2024年1月に発生した能登半島地震では、広範囲で大規模な断水が長期化し、水道インフラの脆弱性が改めて浮き彫りになりました。
特に被害が大きかった地域では、老朽化した水道管が地震の揺れによって破損し、復旧に長い時間を要しました。これは、「蛇口をひねれば安全な水が出る」という私たちの日常が、いかに脆い基盤の上にあるかを突きつける出来事でした。
専門家は、今後発生が懸念される南海トラフ巨大地震などでも、同様の事態が起こりうると警鐘を鳴らしています。水道管の耐震化や更新は、まさに待ったなしの課題です。そのための財源確保として、全国的に水道料金の値上げは避けられない流れとなっています。私たちが支払う水道代は、単なる「水の使用料」ではなく、未来の安全な生活を守るための「インフラ投資」の一面も持っているのです。
第4章:【今日からできる】プロが教える究極の節水術!年間数万円の差に
値上げは避けられなくとも、日々の工夫で支出を抑えることは可能です。無駄をなくす「節水」を、家族みんなでゲーム感覚で楽しみましょう。
お風呂での節水
- シャワーの時間を1分短縮する:シャワーは1分間に約12リットルもの水を使います。家族4人が1分ずつ短縮するだけで、1年間で17,000リットル以上、年間約6,000円の節約に繋がります。
- お風呂の残り湯を徹底活用:残り湯は洗濯だけでなく、掃除や庭の水やりにも使えます。残り湯を洗濯に使うだけで、年間約7,000円の節約効果があります。
- 浴槽のお湯は少なめに:満杯にせず、8分目程度に。家族が続けて入浴し、追い焚きの回数を減らすことも重要です。
キッチンでの節水
- 食器は「ため洗い」が基本:水を流しっぱなしで洗うのは最も無駄が多い方法です。洗い桶に水をためて洗うだけで、使用水量を約1/4に減らせます。
- 油汚れは紙で拭き取ってから:フライパンや食器のひどい油汚れは、洗う前にキッチンペーパーや新聞紙で拭き取りましょう。洗剤と水の使用量を大幅に減らせます。
- お米のとぎ汁は再利用:とぎ汁には栄養分が豊富。食器のつけ置き洗いや、植物の水やりに活用できます。
洗濯・トイレでの節水
- 洗濯は「まとめ洗い」で回数を減らす:洗濯機の容量の8割程度を目安に、できるだけまとめて洗うのが効率的です。
- トイレの「大・小」レバーを使い分ける:「小」レバーをきちんと使うだけで、4人家族の場合、1年間でお風呂25杯分以上の節水になります。
第5章:節水グッズ・補助金・ふるさと納税…家計を守る応用テクニック
日々の努力に加えて、便利なアイテムや制度を活用することで、さらに効果的に水道代を節約できます。
1. 節水グッズを導入する
- 節水シャワーヘッド:手元のボタンで簡単にお湯を止められたり、少ない水量でも肌あたりの良い水流を作り出したりするシャワーヘッドに交換するだけで、30%~50%の節水効果が期待できます。
- 蛇口用節水アダプター(泡沫キャップ):キッチや洗面所の蛇口に取り付けるだけで、水に空気を含ませて水量を減らし、水はねも防いでくれます。数百円から購入可能です。
【豆知識】自治体の「節水機器購入補助金」をチェック!
自治体によっては、節水機器の購入や、トイレを節水型にリフォームする際に、費用の一部を補助してくれる制度があります。「お住まいの自治体名 節水 補助金」で検索し、使える制度がないか確認してみましょう。
2. みなさんにふるさと納税で水道料金を寄付してもらう
一部の自治体では、ふるさと納税の返礼品として、水道の基本料金の支払いに使えるポイントや感謝券を用意している場合があります。特に、水道料金への寄付者が増えることにより水道料金が数%下がったという自治体があります。このような制度を拡充することで、実質的な負担を軽減できる可能性があります。お住まいの自治体が対応しているか、ぜひ調べてみてください。
まとめ:水は有限の資源。賢い節水は、未来への投資
今回は、全国の水道料金ランキングから、値上げの背景にある深刻な社会問題、そして私たちの家計を守るための具体的な節約術までを詳しく解説しました。
水道料金の値上げは、単なる家計の問題だけでなく、日本のインフラが抱える「静かな危機」の表れです。私たちが毎日当たり前に使っている安全な水は、決して無限ではなく、多くの人々の努力と巨額の投資によって支えられています。
日々の生活の中で、一人ひとりが水の価値を再認識し、賢く節水に取り組むこと。それは、目先の家計を守るだけでなく、災害に強い水道システムを維持し、子どもたちの世代にこの豊かな水の恵みを引き継いでいくための、私たちにできる最も身近で重要な「未来への投資」と言えるでしょう。
この記事で紹介した節約術を参考に、ぜひ今日から一つでも実践してみてください。その小さな積み重ねが、あなたの家計と、日本の未来を支える大きな力になるはずです。
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